
今回一年ぶりに二泊三日の
入院をしました。
と言っても
皮膚が感染症を起こしたため
CVポートを取り除く簡単な手術と
いつもの抗がん剤治療だけなので
前回の入院とは
比較にならない程ラクでした。
食事も流動食と違い
温かいものは温かく
冷たいものは冷たく
ちゃんと噛み応えがあって
味のする
いわゆる普通の
美味しい食事だったので
私のこの一年の回復を
しみじみ感じることが出来ました。
私がいたのは四人部屋でしたから
カーテン越しに
いろいろな入院患者さんの
声が聞こえてきます。
当然顔は見えないし
どこを患っているのか
詳しくはわかりませんが
全員ががん患者であることは
確かです。
前回は
高齢の方が多かったのに対し
今回は
おそらく30代~40代の
若い方ばかりなのが
印象的でした。
一人は看護師さんで
退院したら
すぐ職場復帰を期待されている
と話されていました。
今は本当に
ガンと共存する時代なんですね。
私の斜め向かいの人が
巡回に来た看護師さんと
仲良く話を始めました。
お互い就学前のお子さんがいて
それぞれの子育ての話で
盛り上がっていたのです。
ところが
看護師さんが
「お子さんは
お母さんの病気について
理解されているのですか?」
と質問した時
空気は一変しました。
少しの間の後
患者さんが突然泣き出したのです。
おそらく
この質問が
その人にとって
一番繊細で触れてほしくないこと
だったのでしょう。
まだ幼いわが子に
自分の病気のことを
どう伝えたものか
おそらく
自分自身でもまだ
この病気とどう向き合い
進んでいくべきか
悩んでいるはずだし
不安に押し潰されそうなのは
想像できます。
看護師さんが去った後も
そのカーテンからは
時折
鼻をすする音が聞こえていました。
みんなそれぞれに
抱えているものがあり
ああしたら良い
こうしたら良い
というような
単純な処方箋はないと思っています。
結局は
自分で模索しながら
乗り越えていくしかないのです。
ただ
自分だけが不幸・・という
孤独の沼にはまるのだけは
避けてほしいです。
今この瞬間にも
自分と同じ苦しみを理解できる
同志がいること
そして
寄り添い
支えてくれる家族がいることを
忘れないで
明るい未来に向かって
歩き出してくれたら
そう願っています。